人工透析内科
■透析とは■
透析とは、「腎臓の機能を人工的に代替する治療」です。
腎臓は、水分や老廃物を尿として体外に排出する機能を担っています。糖尿病やさまざまな腎疾患によって腎臓の機能が低下すると、尿を作ることができなくなり、水分や老廃物が体内に蓄積し、生命維持に支障をきたします。
生命維持をしていくためには、最終的に腎臓移植か透析を行うことになります。
日本では、腎臓移植の環境が十分に整っておらず、透析を選択する方が大多数となっています。
■透析の流れ■
透析用に作成した「シャント」と呼ばれる血管に針を刺し、血液を外に出して、腎臓の代わりに水分と老廃物を取り除き、きれいになった血液を体に戻します。
あらかじめ、腕などにシャントを作成する手術を行い、そこから血液の出し入れを行います。
基本的には、「週3回、1回4時間程度」行うことになります。
■診療体制■
透析導入から維持透析の管理、合併症の早期発見と予防、緊急時の迅速な対応を行っています。必要に応じて多職種で連携して透析患者様をサポートしています。
また、施設に入居されている方の受け入れも積極的に行っております
■診療時間
透析の診療時間は以下の通りです。お仕事をされている方もいらっしゃいますので、夜間透析も含め、様々な患者様のニーズに対応するようにしています。
当院透析室は本館4階、5階にあり、窓からは明石海峡大橋、淡路島が一望できます。
全ベッドに液晶テレビ完備。更衣室や駐車場も完備しています。
午前の外来透析のみ無料で送迎を行っています。
希望される方には、お食事の提供をしております。(1食550円/税込み)
夏季(7~9月)を除き、お弁当としてお持ち帰りも可能です。
血液透析(HD)、血液濾過(HF)、血液濾過透析(オンラインHDF)、各種血液浄化療法(吸着、胸水・腹水濾過濃縮再静注法、血漿交換等)を行っています。
■施設紹介
■送 迎
■食 事
■治療内容
■シャント管理■
前述のとおり、透析は「シャント」と呼ばれる人工的な血管を通して行います。
シャント作成手術から、シャントに関する患者様への指導、シャントトラブルの予防、トラブル時の対応まで、すべて当院で行える体制を整えております。
シャントは、日々透析で使用するため、狭窄や感染などのトラブルが起こることがあります。透析スタッフの観察やエコー検査などにより、トラブルの徴候を早めに見つけ、適切な対応ができるように努めております。
トラブルが起きた場合は、シャントPTA(血管の中から風船で狭窄部を広げる治療)や、場合によっては新たにシャントを作り直す手術を行います。
狭窄部
治療前
治療後
透析患者様は、心・血管疾患や神経疾患など、さまざまな合併症のリスクがあります。当院では、定期的に、エコー検査などによる心・血管疾患のスクリーニングや、血液検査などを行い、合併症の早期発見と予防に努めております。
特に、透析患者様は下肢閉塞性動脈硬化症(足に栄養を送る血管が狭くなり、足の傷が治りにくくなったりする病気)のリスクが高いため、看護師によるフットケアやABI・SPPといった検査機器を用いた足の血流の評価を定期的に行っています。
透析担当医や透析室スタッフだけではなく、循環器内科医、栄養士などからもお声がけをさせて頂きますので、何かお困りのことがあればお気軽にご相談下さい。
■合併症の早期発見と予防■
当院では、月に一度「透析室だより」を作成し、院内に掲示しています。
その中でも特に重要な情報のものをご紹介しますので、参考にされてみてはいかがでしょうか。
■透析室だより■
8月号 9月号
■スタッフ紹介■
透析医学会への参加、また各研修への参加も積極的にしています。
また、フットケア研修の参加もしており、透析やその他合併症における様々な相談に対応しています。
当透析室では、就労されている方から、高齢で介護を必要とされる方まで、幅広い方を受け入れしております。
安心して透析が受けられるよう、個々のライフスタイルに合わせた治療、患者様の声に寄り添った看護を提供しています。
また、介護老人保健施設や救護施設、サービス付き高齢者住宅等からの通院透析が出来るよう、地域連携にも力を入れています。